受け口(反対咬合)の正しい治療法は?自分で治す方法はある?
受け口を自力で治す方法はある?
受け口(反対咬合)は、かみ合わせが通常とは逆の状態、下の歯が上の歯よりも前に出ている状態を指します。受け口をそのままにしておくと、審美的な面だけではなく、咀嚼しにくい、口が閉じにくい、滑舌が悪くなるなどの悪い影響が出る場合があります。
インターネット上では、受け口を自力で治す方法がたくさん出回っていますが、本当に効果があるのでしょうか。
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▶あごを押すと治る?正しい受け口の治療法
▶受け口の原因・症例と治療方法
割り箸で受け口を自力で治す方法とは?
受け口を自力で治す方法をインターネット上で検索すると、割り箸をくわえる方法が出てきます。割り箸をくわえることで、口周りの筋肉を鍛えることは可能ですが、下の歯を引っ込める効果があると立証されているわけではありません。
受け口は、成長期に上あごよりも下あごが成長しすぎてしまった場合、または歯列に問題があることが原因で起こります。そのため、割り箸で口周りの筋肉を鍛えることでは、根本的な改善できません。
市販のマウスピースで受け口は治せる?
インターネット通販で、矯正用マウスピースを検索すると、非常に多くの種類があることがわかります。値段も2,000~3,000円と、歯科医院での歯並び矯正と比べてとてもリーズナブルです。
しかし、市販のマウスピースはひとりひとりの歯型に合わせてつくられたものではありません。歯に適切な力がかかりにくく、歯科医院で、オーダーメイドで作る矯正用のマウスピースと比べて効果は期待できません。
さらに、受け口はあごの骨格が原因となっているケースが多いために、市販のマウスピースでは矯正効果が期待できません。
受け口の治療には歯科医院で行う歯列矯正が必要です。当院では神経を残すセラミック矯正を行っております。他の歯列矯正を異なり、1週間程度という短い期間で治療が完了し、痛みもなく歯の色や大きさも自由に選ぶことができます。
受け口の正しい治療法は?
受け口は、すきっ歯や出っ歯などの治療に比べ、比較的歯並び矯正の治療が難しく、時間がかかるケースが多いです。
受け口をきれいに治したい場合には、自力で行わず、専門家への相談の上、きちんとした歯並び矯正の治療を受けるようにしましょう。
外科手術とワイヤー矯正の併用
上あごと下あごが大きくずれている、話しにくい、うまく咀嚼ができないなど、受け口の状態が重症な場合は、外科手術を行う必要があります。
また、外科手術によってあごの形状を整えることと同時に、かみ合わせを整えるためには歯並び矯正を行うこと必要です。
一般的には、成長期を避け骨の成長が止まってから、先にワイヤーでの矯正を行い、ある程度歯並びを整えてから外科手術を行う、という流れで治療が行われます。
外科手術は口の中から行われますので、顔に傷跡が残ることはありません。
外科的な矯正治療の場合は、保険が適用されますが手術には大きなリスクが伴います。
手術時は約2週間の入院ですが、手術前に行うワイヤー矯正は数年単位かかることがありますので、基本的に治療を始めてから完了するまでは数年を要します。
ワイヤー矯正
上あごと下あごのずれが重症でなければ、ワイヤーを使った矯正で治療することが可能です。
ワイヤー矯正は、ワイヤーとブラケットという器具を装着して少しずつ歯に力をかけ、歯並びを整えていく方法です。
数ある矯正方法の中で、最も歴史が長く、高い効果が期待できる方法の一つです。
受け口の場合は、上下の歯に矯正器具をつけるケースと、下の歯だけに矯正器具をつけるケースがあります。
ワイヤー矯正で受け口を治す場合、歯に器具をつけて矯正を行う期間が2年ほど、さらに動かした歯を保定させる期間に2年ほど必要です。
費用は、歯の状態により70~110万円ほどです。
事前に歯科医院のホームページで費用を調べる場合、トータルフィーで表記されているかどうかの確認が必要です。
中には、通院時に都度かかる施術費などが含まれていない費用をホームページに載せている歯科医院もあるため、いざ治療を開始したら、思っていたよりも費用がかかってしまうことがあります。
このようなことがないように、初診時に治療全体の費用をしっかり確認しておくことをおすすめします。
マウスピース矯正
透明のマウスピースを使って歯に力を加えて治療する方法です。
マウスピース矯正は歯の上下方向の移動が難しいためかみ合わせの深さの調整を苦手としており、重症な受け口では効果が出せないためおすすめできません。
例えば、下の一部の歯が重なっていることが原因で上の歯とのかみ合わせが逆になって受け口となっているケースなど、比較的軽症であればマウスピース矯正でも治療は可能です。
マウスピースで矯正を行う場合、自分の歯の型に合わせたオーダーメイドの矯正用マウスピースを作成し、それを装着することで徐々に歯並びを整えていきます。
マウスピースでの矯正は、矯正器具を自分で取り外すことが可能な点がメリットで、食事や歯磨きを通常どおり行うことができます。矯正期間は、通院をしながら矯正器具で歯を動かす期間が2年、そして保定に2年ほどを必要とします。
一般的には70~120万円程度で治療を受けることができます。
セラミック矯正
※実際に当医院で治療した患者様です。
セラミック矯正は、歯並びに影響を与えている一部の歯を削り、その上からセラミックでできた人工の歯を装着して、歯を整える方法です。
軽度の受け口であれば、セラミック矯正によって治療することも可能です。
かみ合わせの状態に大きな問題がない受け口であれば、セラミック矯正で上の歯と下の歯の角度や大きさを調整することで、歯並びを美しく整えることが可能です。
治療は最短で1週間程度で完了することができ、年単位での治療が必要となるものが多い他の矯正方法と比べると少ない負担で気軽に歯並びを治すことができます。
また、装着するセラミックの歯は、患者が自分で白さを選べるため、周囲の天然の歯を同時にホワイトニングすることで、理想的な白さの歯を手に入れることも可能です。
審美的にも優れた矯正方法と言えるでしょう。費用は歯1本あたり7万円~となっており、費用面でも負担が少ない点も特徴です。
セラミック矯正での受け口治療が気になる場合には、まずはご相談ください。
【関連ページ】
▶セラミック矯正のメリット・デメリット、治療期間・症例
▶Eラインと受け口の正しい治療法
▶受け口の遺伝と治療法
受け口の原因は?
骨格性
受け口の骨格性の原因は遺伝に関係してきます。
下のあごが大きい場合や上のあごが小さい場合など上下のあごのアンバランスで受け口になることがあるでしょう。
この骨格的要因は親のどちらかが受け口であごのバランスが崩れていることが多いです。
あごのバランスで受け口になっている方は重度の方が多く、下あごが出ている感じが気になってしまうという方も少なくありません。
また、見た目も目立ってしまうので、コンプレックスを抱いてしまうこともあるでしょう。
そして、遺伝的要因だと、あごのバランスを整える必要があるケースが多く、受け口の重度の方だと通常の矯正治療だけでは受け口を治療することができず、外科的治療を行って、その後に歯並びの矯正が必要な場合があります。
歯性
骨格には問題がなく、歯並びが原因で受け口になるので、上の歯が下の歯に比べて後ろになっている状態です。
また、上の前歯が内側に傾いている受け口の様に見えることもあります。
これはほとんどが生まれつきではなく、日頃の口呼吸や舌癖が原因です。
ただ、この場合歯並びの改善と悪くなってしまったくせを治すことで治療できるケースがほとんどです。
口呼吸
正しい呼吸法は鼻で呼吸をするのですが、口で呼吸をする口呼吸の方も少なくないのが現状です。
口で呼吸をしていると、下のあごが開いていることが多く、口の周りの筋肉が弱くなります。
そうすると、口を閉じていることで歯はバランスを取っているのですが、外側からの力を受けずに歯並びが前に出てしまうことが多くなります。
また永久歯が生え揃う時期に鼻呼吸をしないと鼻腔の成長が足りずに上のあごが小さくなることがあります。
上あごが小さいと歯並びが整わず、受け口の可能性も出てくるでしょう。
また、口呼吸は口臭や虫歯のリスクを高くするなどデメリットが多いので、早めに改善することが望ましいでしょう。
舌癖
舌の位置は上あごの少しポコッとしている部分についていることが正しい位置です。
ただ、舌のくせでこの位置ではなく、常に歯を押していることや歯と歯の間から少し出ていると歯並びが悪くなる原因になるでしょう。
また、常に歯を押していなくても、食事をした時に食べ物を飲み込んだ時に舌の位置がどこにあるか意識してみましょう。
上あごの出ている部分についていると問題ないですが、飲み込んだ時に歯を押している場合には歯並びが悪くなる要因になってしまいます。
また、飲み込むという動作は食事の時だけでなく、つばを飲み込む時にも行います。
この動作を常に行っていると歯に影響を与えるケースが多くなります。
【関連ページ】
▶原因別の受け口の治療法
▶受け口の原因・症例と治療方法
動画でわかる!受け口を「手術なし」「抜歯なし」「短期間で完治」させることはできる?受け口の治療法について
下の歯のほうが前に出ている受け口の治療法を、重症別と種類にわけて具体的に解説しています。 骨格は正常で歯の噛み合わせのみが原因になっている受け口であれば、セラミック矯正で治療することが可能です。
セラミック矯正で治療する場合には、セラミックの歯を『あえて出っ歯になるように作る』ことで歯の噛み合わせを変えることができるのです。
セラミック矯正の症例
この症例は出っ歯だったのと、歯が斜めに生えていましたのでこの2点をセラミック矯正で改善しました。
歯のサイズを見て頂くと歯が小さく丸めになっているのも分かりますでしょうか? 今回は男性の方でしたので、自然な歯の色にしたいということでナチュラルなトーンの歯で治療しました。
九段下スターデンタルクリニック院長経歴
奈良教育大学附属中学校卒業
清風南海高校卒業
2000年長崎大学歯学部卒業
ア歯科パークハイム診療所勤務
2006年九段下スターデンタルクリニック開業
医療法人社団スタデン理事長就任
ご挨拶
また当医院ではスタッフの接遇にも力を入れております。
歯医者に通うのは怖いことですから、その気持ちを少しでも和らげることができるように「例え洗練されていなくとも、心のこもったおもてなしをするように」と全スタッフに言い聞かせております。
是非1度スター歯科にお越しください。
その出会いをきっかけに、生涯のかかりつけ医として選んでいただけるようにスタッフ一同全力を尽くさせていただきます。
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