受け口をマウスピースで矯正するメリット
受け口の原因
費用や見た目などの負担の軽さから、他の矯正法に比べて気軽に取り組みやすく人気なのが「マウスピース矯正」。
また、マウスピース矯正は一般的なワイヤー矯正に比べて審美面でも優れており、一見しただけでは、矯正しているかわからないほどです。
しかし、この矯正法は受け口にも適用はされるのでしょうか?
その疑問を解決すべく、まずは原因を知ることからはじめましょう。
受け口の原因は大きく分けて2つあります。
骨格性反対咬合
骨格性反対咬合は、歯ではなく、骨格に原因があり、受け口になることを指します。
例えば、上あごが小さい・下あごが大きすぎるなどで受け口に見えてしまうのです。
親が受け口ですと、子供に遺伝してしまうことがあるのですが、それは親の受け口のタイプが骨格に原因があることが多いです。
一般的に骨格が原因による受け口の矯正は非常に難しいとされており、場合によっては外科手術と矯正の併用で治療していくこともあります。
歯性反対咬合
歯性反対咬合は、歯そのものに原因があり、受け口になることを指します。
正常な咬み合わせは下の前歯より上の前歯が2~3mmほど前に出ています。
しかし、上の前歯が極端に内側に傾く、あるいは下の前歯が外側に傾くことにより、骨格的には問題ないけれども、受け口に見えてしまうということです。
また、後天的な原因として、指しゃぶりなどの悪習慣が原因で歯の正常な位置が崩れてしまい、受け口になることもあります。
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▶原因別の受け口の治療法
▶受け口の原因・症例と治療方法
受け口をマウスピースで矯正するメリット
矯正法の王道であるワイヤー矯正と比較すると、マウスピース矯正は具体的にどういったメリットがあるのでしょう?
その答えは、簡単にいうと2つあります。
ワイヤー矯正より目立たない
マウスピース矯正の多くは透明のプラスチック製である事が多く、金属製であるワイヤー矯正に比べて目立ちにくく、圧倒的に審美面において優れています。
自分で取り外しができる
マウスピース矯正の大きな特徴、それはご自身で取り外しが可能というところです。
例えば歯磨きの時や同窓会・結婚式などの冠婚葬祭において、できれば矯正装置は外したいと思う場面もあることでしょう。
そんな時もマウスピースなら簡単に外せるのも大きなメリットですね。
しかし、原則的に一日20時間以上連続装着するのが望ましく、頻繁に外すと矯正効果がなくなりますのでご注意を。
受け口の場合マウスピース矯正では治療が難しい場合もある
適応症が限られる
受け口のタイプは、歯に原因(歯性反対咬合)があるか骨に原因(骨格性反対咬合)があるかの2種類あります。
この内、比較的軽い矯正で済む事が多い歯性反対咬合ですと、マウスピース矯正が適応される場合もありますが、骨に問題がある骨格性反対咬合ですと外科処置が必要になることもあり、マウスピース矯正では適応出来ない場合が多いです。
かみ合わせの深さは調整が難しい
矯正する際には、歯を上下方向に動かしたり、ねじったりするような大きな動きを加える事がよくあります。
受け口の場合ですと、前歯だけを動かすだけではなく、奥歯の噛み合わせまで緻密に調整するのも必要になってくることが多いです。
マウスピース矯正はそのような大きく歯を動かす作業が苦手とされており、逆を言えば前歯のみ動かせば治るような軽度の受け口には、マウスピース矯正が適しているともいえます。
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▶マウスピース矯正で歯並びを治す流れと、治療できる歯並びの具体例
受け口のマウスピース矯正の流れや費用は?
気になるのが治療期間や費用面のこと。
マウスピース矯正の費用は70~110万円程度で、ワイヤー矯正と比べると、費用面ではあまり変わりがありません。
治療の流れに関しては、いざマウスピース矯正に入る前には、一般的な歯科治療と同じく、カウンセリングやレントゲン撮影・歯周病や虫歯がないかの口腔内検査をする事は勿論のこと、マウスピース矯正は患者一人ひとりに応じたマウスピース(アライナー)を作成するために歯形を取ります。
このアライナー、実はマウスピースを作るメーカーがいくつもあって各メーカーに応じて若干違いはありますが、おおむね2週間~1ヶ月ごとに新しいアライナーに取り替えて、徐々に時間をかけながら綺麗な歯並びに近付けていきます。
通院は1~3ヶ月おきで、約2年かけて綺麗な歯並びになりますが、矯正後も後戻りがないように、新たに保定装置(リテーナー)を夜間のみ装着し、2年ほどかけてしっかりメンテナンスチェックをしていきます。
その他の矯正方法
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正とは、一番ポピュラーな矯正法であり、ブラケットとよばれる小さなボタンのような金属を歯につけていき、それを金属製のワイヤーで通していきます。大きく歯を動かしていく事も可能であり、幅広い症例に対応できます。
こちらもマウスピース矯正と同じく通院はおおよそ2年ほどかかります。
矯正後は、保定装置(リテーナー)を夜間のみ装着します。
上記でもお伝えいたしましたが、骨格から問題があるような重度の受け口でなければ、外科処置は必要なく、通常のワイヤー矯正のみで治療が可能です。
費用面に関しては、70~110万円ほどかかります。ここで注意して頂きたいのが、矯正や保定、メンテナンスなど全ての治療トータルで表記しているか?というところ。
合計で表記していない矯正歯科もありますので、費用はしっかりと確認しましょう。
セラミック矯正
セラミック矯正の非常に優れた点は、なんといっても治療期間が他の矯正に比べて圧倒的に短い期間で矯正出来てしまうというところです。
前述いたしました、マウスピースやワイヤー矯正が平均2年の矯正期間を要するに比べ、セラミック矯正はなんと1週間程度で矯正が完了してしまうことがほとんどです。
これに加えて、他の矯正法は保定期間としてここから更に2年ほどかけて、動かした歯をリテーナー(保定装置)で固定する手間が必要ですが、セラミック矯正に関しては、歯を動かさずに矯正したい歯を削り、セラミックと呼ばれる被せ物をつければ矯正完了になりますので、リテーナーなどわざわざつける必要がないことも大きなメリットでしょう。
そして、セラミック矯正は審美面でもメリットが。
かぶせ物であるセラミックはとても透明感があり天然歯に近い質感でありながら、白さの明度も調整出来るので、芸能人のような白さにする事も可能になります。
費用面では、症状によりますが4~12本の治療が必要になることが多く、1歯あたり7~20万ほどかかってきます。
審美面や矯正期間の短さでは非常に優れているセラミック矯正ですが、受け口の矯正では少し注意点が。
前述したとおり、歯を削り矯正していくので、奥歯の噛み合わせまで調整しないといけないような難しい症例の矯正に関してはあまり向かず、あくまで前歯のみ矯正するような比較的軽度の受け口であれば、セラミック矯正も検討対象に入れてみてもいいでしょう。
【関連ページ】
▶セラミック矯正のメリット・デメリット、治療期間・症例
まとめ
今回は受け口の矯正法には、マウスピース矯正・ワイヤー矯正・セラミック矯正の方法があるということ、また、受け口の原因やタイプを知ることによってあなた自身がどのような矯正法が適しているのか?ヒントが得られた事でしょう。
歯並びを良くすることにより、自分のコンプレックス解消は勿論のこと、歯磨きがしやすくなる事で虫歯や歯周病のリスクも大幅に減り、歯の健康にも繋がりますので、この機会に前向きに検討されてみてもいいでしょう。
動画でわかる!受け口を「手術なし」「抜歯なし」「短期間で完治」させることはできる?受け口の治療法について
下の歯のほうが前に出ている受け口の治療法を、重症別と種類にわけて具体的に解説しています。 骨格は正常で歯の噛み合わせのみが原因になっている受け口であれば、セラミック矯正で治療することが可能です。
セラミック矯正で治療する場合には、セラミックの歯を『あえて出っ歯になるように作る』ことで歯の噛み合わせを変えることができるのです。
セラミック矯正の症例
この症例は出っ歯だったのと、歯が斜めに生えていましたのでこの2点をセラミック矯正で改善しました。
歯のサイズを見て頂くと歯が小さく丸めになっているのも分かりますでしょうか? 今回は男性の方でしたので、自然な歯の色にしたいということでナチュラルなトーンの歯で治療しました。
九段下スターデンタルクリニック院長経歴
奈良教育大学附属中学校卒業
清風南海高校卒業
2000年長崎大学歯学部卒業
ア歯科パークハイム診療所勤務
2006年九段下スターデンタルクリニック開業
医療法人社団スタデン理事長就任
ご挨拶
また当医院ではスタッフの接遇にも力を入れております。
歯医者に通うのは怖いことですから、その気持ちを少しでも和らげることができるように「例え洗練されていなくとも、心のこもったおもてなしをするように」と全スタッフに言い聞かせております。
是非1度スター歯科にお越しください。
その出会いをきっかけに、生涯のかかりつけ医として選んでいただけるようにスタッフ一同全力を尽くさせていただきます。
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