自力で前歯矯正は可能か？

自分で前歯矯正を行うことはできない

口元は、顔の印象に大きな影響を与えます。前歯が出ているなど歯並びが悪いと感じている人の中には、矯正を考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、歯並び矯正は保険が利かない自由診療に分類され、費用は数十万円〜と高額です。
そのため自分で歯並び矯正ができれば良いのですが、市販の歯並び矯正グッズでの矯正はおすすめしません。
巷でうわさされている自分で歯並びを矯正する方法は、なぜ歯並び矯正に向かないのでしょうか。

割り箸で自分で前歯矯正はできる？

歯並びを矯正する方法として、割り箸を使うと効果があるという情報を目にすることがあります。インターネットなどで、割り箸を利用して歯並びを矯正する方法として紹介されている方法は、割り箸をくわえることで、口周りの筋肉のバランスを整える方法です。
口周りの筋肉を鍛えることは歯並びに良い影響をもたらしますが、歯科医院での矯正ほど美しく歯並びが変わることはありません。
現状よりも歯並びが悪化することを防止したいと考えている場合であれば、割り箸でのトレーニングは有効です。

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市販で矯正できるマウスピースも売られている

歯並びの矯正ができるマウスピースは市販されており、数千円程度で手に入れることができます。歯科医院で作成する場合よりもずっと安く手に入れることが可能ですが、市販のマウスピースは多少の歯並びの改善はあるものの、

歯医者で行うような歯並び矯正の効果を得ることは難しいでしょう。歯やあごの形は一人ひとり異なります。歯並び矯正を行う際には自分の歯やあごの状態を考慮した上で、適切な位置に歯を動かしていく必要があります。

さらに、人によっては抜歯を行ってから矯正を行う必要がある人もいます。このような一人ひとりに合わせた細かい調整が市販のマウスピースだと難しいために効果は薄いとされます。
また、矯正中には歯の動き具合に合わせながら矯正器具を調整する必要がありますが、市販の器具だと歯の状態に合わせた微調整を行うことができません。
こうした理由から、自力での矯正は効果が出にくいため、歯科医師の診断のもと、自分にあった歯並び矯正を行うことをおすすめします。

前歯矯正の方法

歯科医院では、どのようにして前歯の矯正を行うのでしょうか。ここでは、4種類の前歯の矯正方法について解説します。

部分矯正（ブラケット矯正）

歯並び矯正の方法の中で最も歴史があり、ポピュラーな矯正がブラケット矯正です。ブラケット矯正とは、歯にワイヤーとブラケットという器具をつけて位置を動かしていく方法です。
矯正を行う部分が前歯だけの場合、4〜6本の前歯に器具をつけて部分的な矯正を行うことができます。歯と歯が触れてしまう状態の場合には、一部の前歯を必要最低限だけ削って矯正を行います。
ブラケットによる前歯の部分矯正の費用は、歯の状態にもよりますがおおよそ15～40万円です。期間は、3カ月～1年程度で、歯全体の矯正を行うよりも比較的短期間で矯正が完了します。

部分矯正（裏側ブラケット矯正）

ワイヤーを用いる矯正の場合、矯正が完了するまでの間は矯正器具をつけっぱなしにします。

矯正を行う部分が前歯だと、どうしても目立ってしまうため、比較的目立たない歯の裏側にブラケットとワイヤーをつける方法がおすすめです。
歯の表面に器具をつける場合と同様に、前歯の一部にワイヤーで力をかけ、歯を適切な位置に少しずつ動かしていきます。

歯の裏側にワイヤーとブラケットを付けるので目立ちにくい点と、歯の表面を傷付けることなく矯正ができる点が裏側ブラケット矯正のメリットです。
費用は20～40万円ほどで、表側に矯正器具をつける場合よりもトータルの費用が高い傾向があります。

矯正期間は、歯の状態によりますが3カ月～1年ほどです。

セラミック矯正

前歯だけの部分矯正であっても、ワイヤーでの歯並び矯正は数カ月〜数年の期間が必要です。

それに対し、最短1週間で矯正を完了させることができるのが、セラミックでの前歯矯正です。
ワイヤーでの矯正は、ワイヤーで力をかけて少しずつ歯を動かしていく方法です。

一方でセラミック矯正は、矯正が必要な歯を削って、そこにセラミックという素材でできた歯をかぶせることで、歯並びを整えていく方法です。
セラミックの歯の色は自分の好きな色を選択することができ、周囲の歯をホワイトニングすることと併せて行えば、歯並びを整えることと同時に白い歯を手に入れることが可能です。
期間は最短1週間で完了し、費用は歯1本につき7～15万円です。

短期間で手軽に矯正を完了させることができるので、矯正したことを人に知られずに歯を整えたい場合にもおすすめです。

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マウスピース矯正

前歯の部分矯正は、マウスピースでも行うことが可能です。

マウスピース矯正は、自分の歯型にあった矯正用のマウスピースをオーダーメイドで作成し、作成したマウスピースを装着することで、少しずつ歯を動かしていく方法です。
マウスピースでの矯正の場合は、矯正器具を自分で取り外しできますので、食事や歯磨きを通常通りに行うことができる点がメリットです。
マウスピースでの部分矯正の場合、費用は10万円〜です。期間も歯全体の矯正よりも短くて済み、1～2年で完了することが多いでしょう。