しゃくれ(受け口・反対咬合)の矯正の費用・値段は？保険はきくの？

しゃくれは受け口とも呼ばれ、放置しておくとさまざまなデメリットがあります。新たな不具合が出る前に治しておくことが理想です。口腔内の治療は保険が適用になるものもあれば対象外のものもあります。そこで、しゃくれの治療方法と、それにかかる費用について解説します。

しゃくれとはどんな状態？

しゃくれ(受け口、反対咬合)とは、上の歯より下の歯の方が出ている状態のことです。しゃくれ(受け口、反対咬合)には、2つのタイプがあります。まずひとつは歯が原因になっているものです。歯が生え変わる時期に、下の歯を舌先で押すようなクセがついてしまうと、しゃくれた状態になります。下の歯が大きい場合にも、しゃくれになる場合があります。その他、口で呼吸するのが習慣になっていると、それが原因になることもあるでしょう。これは、鼻の骨と上アゴが一体になっているためで、上顎が小さくなって起こるものです。
そして、もうひとつの原因は骨格で、この場合はそのほとんどが遺伝によるものと考えられています。先天的に下顎が大きいというような場合で、治療がなかなか難しいケースです。治療するには、通常であれば外科手術をしなければなりません。

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しゃくれの状態で起こりやすいデメリットは？

しゃくれた状態を治療せずに放置しておくと、歯周病や虫歯になりやすくなります。これは、噛む部分が通常よりも少なくなることで、特定の歯に汚れが集中しやすいことが原因です。噛む時の力の入り方も偏るため、特定の歯に虫歯ができやすくなります。また、顎関節症といって口を十分開けることができなくなったり、アゴが鳴ったりする症状を引き起こします。

しゃくれの一般的な治療法とは？

しゃくれを治すには、主に4つの方法があります。外科手術にワイヤーやインビザライン、そしてセラミックを用いての矯正です。
ワイヤーとは、銀のワイヤーを装着して行うもので、少しずつ時間をかけてゆっくり歯を動かしていきます。動かしていく期間と固定に要する期間は、いずれも3年ほどで、全部でおよそ6年かかるという特徴があります。しゃくれの場合は通常より期間を要するためです。
インビザラインとはマウスピースタイプの装具を用いて行うもので、治療期間中でも自分で自由に取り外しができます。インビザラインも、動かす期間と固定期間はいずれも6年ほどです。ただし、患者自身が途中で外したままにしてしまうと期間が長引いてしまいます。
外科手術はアゴを切断する手術を行うことで、上下のバランスを調整する方法です。実際にアゴの骨を切断するため、リスクをともなうこともあります。
セラミックは、削った歯にセラミック製の歯をかぶせて完了させる治療方法のことです。最短であれば1日で終わるため、見た目にも気になりません。

しゃくれの治療にかかる費用は？

“ワイヤーを用いて動かしていく治療法の場合、全体的なものは80万円、部分的に行うなら15万円ほどです。透明のマウスピース型のインビザラインは、全体で90万円以上かかります。これらの治療には保険が適用されないため、すべて自己負担になります。
一方、セラミックを用いる治療の場合なら、医療控除を受けることができます。料金は、オールセラミックで15万円から、セラミックなら11万円から、そしてハイブリットセラミックは7万円から可能です。