矯正はいつから始めるのが理想的?目立たない方法で大人の治療も増加中
大人の矯正はもう遅い?
歯科矯正は、子どもが歯並びを良くするためにするもの、また歯並びだけではなく、歯の土台である骨も動かすため、大人になってからでは難しいのではないかと思う人が多いです。しかし、実際のところ40歳になっても矯正できます。
歯科矯正の目的は歯並びによって見た目が美しくなるだけではありません。歯並びが悪いと、噛み合わせが悪くなり、噛むときに特定の歯に力が偏ってしまいます。一部分に力が集中してしまうと骨への負担が大きくなり、ダメージを与えてしまいます。
歯科矯正するメリットはたくさんあるため、大人になってからでも遅すぎるということはありません。
大人の矯正と子供の矯正の違い
早い時期から始めるメリット
早い時期とは、乳歯がまだある状態のことです。下で紹介する第一期治療にあたります。
バランスの取れた骨の成長が期待できる
あごの骨が形成途中で、成長期に当たる時期に矯正することで、あごの形が理想的に育ちます。歯並びが悪くなる原因の一つは、あごを中心にした顔の骨のアンバランスです。あごの形が理想的になれば、歯並びも整いやすくなります。
本格的な矯正で抜歯をしなくても良い可能性が大
骨の形が整えられることで、永久歯が生えるスペースが生まれ、本格的に矯正する際に抜歯をする可能性が低下します。そのため、効率的に第二期治療が進行可能です。
顎関節症の予防にも
あごの成長を適切にコントロールできれば、顎関節症の予防が期待できます。顎関節症は、あごを動かすと痛く音がする、口を大きく開けられないというような症状がある病気です。命に関わるような重病ではありませんが、食べにくいなどの問題があります。
口の動かし方が正しくなる
小児矯正の場合、口の動かし方も成長に関係するため舌の動きや口の周りの筋肉のトレーニングをします。自然に舌癖などがなくなり、食べ方や話し方が改善することもメリットです。
第一期治療
「第一期治療」とは、まだ乳歯が残っていて永久歯とミックスして生えている状態に行う治療です。年齢でいうと、一般的に6歳から12歳ころに行われ、「小児治療」とも呼ばれます。この時期は成長期にあたるため、あごの形など骨格を整えることが治療の目的です。
永久歯が生え揃ってからは、あごの形や歯列を動かしにくくなるため、第一期治療が推奨されています。
第二期治療
「第二期治療」は永久歯が生えそろってから始める大人の矯正治療です。永久歯が生えそろう12〜14歳ころに治療を開始する場合が多いですが、年齢的なリミットは特にありません。
第二期治療を始める時期は、40代でも大丈夫です。ただし、始める前に歯肉や歯に問題がないかをチェックし、まず問題点をケアすることが先決です。
治療期間は、40代で始めても10代で始めた場合に比べて長くなるわけではありません。
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▶出っ歯・受け口など大人の歯列矯正の治療法とは?
大人になってからの歯科矯正のメリット
矯正治療を始めるのに最適な時期と言えば、学生時代を想像する方も多いですが、社会人になってから矯正治療をスタートしても決して遅くはありません。
矯正治療を開始する最適な時期は、一人ひとりの歯並びのタイプによります。
成人してから「歯科矯正を始めたい」とお考えの方は、本人の強い意志によって矯正治療がスタートしますので、保護者の強い希望の基に治療が行われることが多い若年層とは「矯正を始めたい動機」がまったく異なります。
したがって、時間的な拘束や矯正器具の違和感などの困難にもめげずに、最後までやり遂げる力があります。
大人から始める歯科矯正のメリットは他にも挙げられます。
治療計画の確立
子どもの歯と大人の歯が混在する歯列混合期であると、今後の成長を予測しながら矯正を行いますが、成長予測とはあくまで予想であるので治療計画が立てにくいです。
しかし、成人期であれば顎や歯がこれ以上成長することも無く、治療計画が確立できます。
口の中の環境が整う
歯並びが良くなると言うことは、歯磨きがしやすくなって口が清潔になり、結果的にむし歯や歯周病のリスクが軽減される他に、口臭の改善に繋がります。
見た目が綺麗になる
歯並びが綺麗になるとコンプレックスから解放され、メンタル面でも明るい気持ちになり、
自然と表情筋が活発になって、ほうれい線やシワの改善になるといったメリットがあります。
幼少期は気にならなかった歯並びが大人になってから気になることが多く、「歯並びが悪い」ことのマイナスイメージが無くなります。
よく噛むことができる
噛み合わせが良くなるため、歯並びが悪かったときに食べづらかったものが食べやすくなります。
特に、不正な歯並びによって口が開いてしまう状態(開口)の方は、前歯で麺類などが噛みやすくなります。
また、よく噛んで食べることによって消化しやすいなど、全身にも良い影響があります。
自分の意志で始めるので継続しやすい
若年層から矯正治療を始める方が多いですが、それは本人の意志で始めたと言うより、保護者の強い希望によって矯正治療を始める人の方が圧倒的に多いです。
しかし、矯正治療の多くのパターンは4~5年ほど通院に及ぶ長丁場となり、せっかく早期から矯正治療を始めても結局は本人の意志で始めたものでは無いので、中断される方がいるのも事実です。
また、成人してから矯正治療を検討すれば、自分自身でさまざまな矯正治療法を比較できますし、多額な費用を払うことで責任を持って治療に臨めます。
大人になってから始める歯科矯正のデメリット
成人してから行う矯正治療は、良いことばかりでは無くデメリットもあります。
歯の移動のみの歯科矯正である
成人以降の顎が成長することは無いため、顎に矯正の力を加え歯のスペースを与えることで、歯並びを良くする床矯正などは行えません。
基本的には、歯の移動だけで歯並びを整える矯正治療ですが、強い受け口の方など症例によっては、外科手術が必要な場合もあります。
若年層と比べて歯の移動に時間を要する
子どもと比べると、大人は後戻りする力が強く働くため歯の移動が遅いので、その分だけ保定期間も長く取ることが多いです。
こう言った理由から、トータルの治療期間が長くなり、引っ越しや転勤などで通院が難しくなれば、さらに治療も長引きます。
治療中の痛みが強く出る
子どもに比べると大人はすでに歯の位置がしっかりと固定されているので、その分矯正で動かす力も強くなり、痛みを伴いやすいです。
特に、矯正治療の初期段階では、痛みが強く食事やしゃべることが困難になり、ストレスも出やすいですが、1~2カ月で徐々に落ち着きます。
矯正装置に対する違和感や見た目の問題
人と接する機会が多い接客業などの方が矯正治療を始めると、見た目が気になると言った問題や、矯正装置によってはしゃべりにくくなることもあります。
また、何も付いて無い歯に慣れているため、矯正装置が不快に感じて仕事や学業に集中しにくいと言った不快な症状を訴える方もいます。
むし歯や歯周病のリスクが増える
歯周病の方が矯正治療を受けると、進行度合いによっては歯を支えている骨がほぼ無くなってしまっている場合があります。
そこに、大きな力が加わる矯正治療を行えば、歯が抜けてしまう可能性があります。
また、ワイヤー矯正ではブラケット部分にむし歯ができやすいため、歯磨きを丁寧に行わないと、むし歯になる可能性が高いです。
歯を移動させる力が加わるため、人によっては歯の根っこが吸収されて短くなってしまい、歯の寿命が縮んでしまうこともあります。
周りに気づかれにくい目立たない矯正
第二期治療の方法はいろいろです。個々人の問題や悩み、歯の状態に合わせて治療方法を決めていきます。大人になって矯正をする場合、周りの人に気付かれずにしたいという要望もあるため、目立たない矯正方法が進化しています。その中でも頻繁に取り入れられている方法がマウスピース矯正と裏側矯正です。
マウスピース矯正
一般的な方法はブラケットをワイヤーで固定する方法ですが、歯の上にあるブランケットを抑えるワイヤーが見えてしまうことがデメリット。その点、マウスピース矯正は、透明の樹脂で作られたマウスピースをはめて少しずつ歯並びを整えていきます。
マウスピース矯正のメリット
最大のメリットは歯科矯正をしていることが分かりにくいことです。それぞれのお口に合わせて作られた透明のマウスピースを付けるため、何も付けていないように見えます。
取り外しができるため、しっかりと歯磨きができ口内衛生が保てます。また、例えばパーティーなどに参加する場合に外せることもメリットです。
マウスピース矯正のデメリット
取り外しができることはメリットですが、同時にデメリットでもあります。マウスピースを外ため、ついつい外してしまいがちです。そのため、付け忘れることがあり、矯正期間が延長してしまう可能性も。
歯並びを大きく変えなくてはならない場合は、マウスピース矯正は合いません。抜歯が必要になる場合も増えてしまいます。
また、歯の形が変わるたびにマウスピースを作り替える必要があるため、費用がそれなりにかかります。マウスピース装着時の痛みもデメリットです。
マウスピース矯正の方法
マウスピース矯正の治療は、レントゲンや場合によってはCTスキャンなどで口の中の状態を見て、マウスピースのための歯型を作ります。最初のマウスピースができたら毎月一度の診療が必要です。
診療のたびに、サイズの違う新しいマウスピースを2個渡されます。マウスピースは2週間ごとに新しいものにチェンジして、少しずつ歯列を整えていきます。約2年間の通院と2年間の保定期間が必要です。
裏側矯正
「裏側矯正」は、歯の裏側にワイヤーを付ける方法です。ワイヤーが表側からは見えず、歯列矯正中だと気付かれずにすみます。
裏側矯正のメリット
裏側矯正のメリットは、目立たないということだけではありません。表側にブランケットを付けると歯をみがきにくくなるため、虫歯になりやすいです。
しかし、歯の裏側に付けると虫歯になる可能性は低くなります。それは、歯の裏側には唾液が流れている量が多く、唾液に殺菌される可能性が高いためです。
また、外食をするときにワイヤーに食べ物が挟まって、一緒にいる人に汚い印象を与えるのではないかと心配する必要がないこともメリットです。
裏側矯正のデメリット
歯の裏側に矯正具が付けられているため、舌があたってしまい、食べにくい、しゃべりにくいというデメリットがあります。痛みを伴う場合もあり、抜歯が必要な場合もあるので治療前にきちんと確認することが必須です。
また、歯の表面に付ける場合に比べると矯正に時間がかかり、費用も高めです。
裏側矯正の方法
裏側矯正の場合は、表側とは違って歯型を取る必要があります。それは表側からと違って歯の裏側はでこぼこが激しいためです。歯の裏側はブランケットを付ける際に良く見えないため、歯型からきちんとした歯にあったブランケットを用意し、指定の場所に取り付けます。
ブランケットが小さめなものが多く、口の中でのフィット感がありますが、それでも痛みを感じる人がいます。
費用は普通の矯正より割高で、治療期間が長く、通院に3年と保定期間2年が必要です。
短期間で美しくなるセラミック矯正
セラミック矯正は、従来の歯を削って上からセラミックの歯をかぶせる方法です。セラミックの歯をかぶせるため、最短1週間で治療が終わることがメリットです。隙間なく被せているため、虫歯になる可能性が低下します。
また、いくら矯正して歯並びを整えても、もともとの歯の色までは変更できません。しかし、セラミックを使うため、歯の色は自由に選べる上、形もかなり調節できます。
ただし、歯を削るときに神経を取ってしまうと歯がもろくなってしまうので、神経を取らない歯医者さんで治療をすることが大切です。
費用は、1本につき7〜20万円で、前歯のみ、上の前歯のみだけ対応できます。
九段下スターデンタルクリニックは、神経を取らない歯に優しい治療を行っているクリニックです。院長さんもセラミック矯正経験者ですから実際にどのような矯正なのか確認できます。
歯並びで第一印象が変わり、表情が若くなることもメリットです。
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▶セラミック矯正のメリット・デメリット、治療期間・症例
動画でわかる!前歯2本だけを〝神経を残す〟セラミック矯正で治療した、「プチセラミック矯正」について
前歯2本だけを〝神経を残す〟セラミック矯正で治療した、「プチセラミック矯正」について解説しています。
症例をもとに、歯の大きさや歯並びの変化、歯の色について詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
セラミック矯正の症例
この症例は出っ歯だったのと、歯が斜めに生えていましたのでこの2点をセラミック矯正で改善しました。
歯のサイズを見て頂くと歯が小さく丸めになっているのも分かりますでしょうか? 今回は男性の方でしたので、自然な歯の色にしたいということでナチュラルなトーンの歯で治療しました。
九段下スターデンタルクリニック院長経歴
奈良教育大学附属中学校卒業
清風南海高校卒業
2000年長崎大学歯学部卒業
ア歯科パークハイム診療所勤務
2006年九段下スターデンタルクリニック開業
医療法人社団スタデン理事長就任
ご挨拶
また当医院ではスタッフの接遇にも力を入れております。
歯医者に通うのは怖いことですから、その気持ちを少しでも和らげることができるように「例え洗練されていなくとも、心のこもったおもてなしをするように」と全スタッフに言い聞かせております。
是非1度スター歯科にお越しください。
その出会いをきっかけに、生涯のかかりつけ医として選んでいただけるようにスタッフ一同全力を尽くさせていただきます。
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