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口で呼吸していると歯並びが悪くなる?口呼吸と歯並びの関係を解説!
人間は鼻から呼吸して身体の細胞に必要な酸素を取り込みますが、顎の発育不良などが原因で上手く鼻呼吸ができないと口で呼吸するようになり、歯並びや噛み合わせに悪い影響を与えます。
口呼吸をするとなぜ歯並びが悪くなるのか、関係性やデメリット、口呼吸の改善に有効な矯正方法まで解説いたします。
口呼吸と歯並びの関係
口呼吸は舌の位置が不安定になりやすく、唇の筋力の低下などが原因であらゆる不正咬合を引き起こします。
口呼吸になるメカニズム
顎の発育が不十分だと気道が狭くなり必要な量の酸素を鼻から取り込めなくなるので、口を開けて下顎や舌を押し下げ、喉の奥にある気道を広げることで口から必要な酸素を身体に取り込もうとします。
口呼吸が習慣化すると常に口を開けているため唇を閉じる力が弱くなって舌が前に押し出さる形になり、口周りの筋肉のバランスが崩れて歯並びが悪くなります。
良い歯並びのポイントは舌の位置
舌は口を閉じているときに上顎を押し上げるように付いているのが正しい位置で、成長期に上顎と歯列弓の正常な発育を促したり、鼻から入った空気を温めたりする役割があります。
歯列は舌と唇に挟まれていて両者が歯を押し合っており、その力が均等に加わるところに歯が並ぶため、唇の圧と舌の位置で歯並びが変わります。
舌が正しい位置にあり、歯列に掛かる唇と舌の筋肉のバランスが取れていることが良い歯並びの条件となり、口呼吸だと舌が下がって前に押し出されて正しい位置に来ないため不正咬合が生じやすいです。
舌の位置と不正咬合
口呼吸のときに舌がどこに向かって前に押し出されるかによって歯並びが変わり、舌が上の前歯を押し出す位置にあると上顎前突(出っ歯)、下の前歯を押し出す位置にあると下顎前突(受け口)、上下の前歯の間を押し出す位置にあると開咬になります。
また、舌が上顎に付かないと上顎の発育が不十分になり、歯列を外側から押し潰すように掛かる頬の力が、舌が歯列を押し広げる力より強くなるので狭窄歯列やV字型歯列になります。
口呼吸と歯並びの悪さがもたらす悪循環
口呼吸はドライマウス、アレルギー性鼻炎や免疫力の低下などを引き起こします。
ドライマウスになりやすい
口を開けっぱなしなので口内が乾いてドライマウスになりやすく、唾液の自浄作用が低下して汚れが歯に停滞するので、口臭や虫歯、歯周病などのリスクが高くなります。
アレルギー性鼻炎や免疫力の低下
鼻には空気中のカビやダニ、ウイルスを排除するフィルター機能と外気を副鼻腔で温めて加湿してから気道に送り込む役割があります。
口呼吸は鼻のフィルターを通さずに直接外気を身体に取り込むので、免疫力の低下やアレルギー性鼻炎、ウイルス性疾患に罹りやすいです。
睡眠時無呼吸症候群になりやすい
口呼吸は寝ているときに舌が喉の方に下がりやすいので、鼻からの空気の流れを遮断して無呼吸症候群を引き起こします。
集中力の低下
鼻呼吸と比べて酸素を取り込む量が圧倒的に少ないので、脳に十分な酸素が供給されず集中力が低下しやすい傾向があり、口の周りの筋力も低下して締まりの無い印象を与えやすいです。
歯列矯正で歯並びを綺麗に整えよう
口呼吸を改善するには舌や口周りの筋肉を鍛えることが大切ですが、不正咬合により骨格的・物理的に唇が閉じない、顎や舌が適切な位置に収まらない場合は、歯列矯正で歯並びを整えるのも方法のひとつです。
歯にワイヤーを着けるワイヤー矯正や透明なマウスピースを1日20時間以上装着するマウスピース矯正が最も有名ですが、軽度の不正咬合なら歯の色や形が選べるセラミック矯正も可能です。
ワイヤー矯正
歯の表側か裏側に金属やプラスチック、セラミックでできたブラケットとワイヤーを着けて歯を動かす方法で、月1回ほど通院して歯科医院でワイヤーを交換して歯が動くように調整してもらいます。
ほぼすべての症例に適応
最も古くから行われてきた方法で、軽度から重度の歯列不正までほぼすべての症例に適応できるのが最大のメリットです。
全体の噛み合わせを治せますが、基本的に前から4番目の歯を抜いて、上下顎のバランスによっては顎の骨を切る手術をすることがあります。
目立つ、痛いなどのデメリットがある
装置が目立つことが難点で、唇や舌が装置に触れるので慣れるまで違和感が大きく、装置が当たって痛い、ブラケットが外れるなどのトラブルが起きると緊急で歯科医院に行く必要があります。
一度着けたら自分で取り外しができないので装置の周りに汚れが溜まりやすく、凹凸がたくさんあって歯が磨きにくいため虫歯や歯周病のリスクに注意しましょう。
マウスピース矯正
透明なマウスピースを1日20時間以上装着し、1〜2週間ごとに交換して歯を動かす方法です。
目立ちにくく、違和感が少ない
歯に米粒大の白いアタッチメントを着けることがありますが、マウスピースが透明で目立ちにくいのが特徴です。
食事や歯磨きのときは自分で外せるのでほとんどいつも通りの食事と歯磨きが可能で、ワイヤー矯正と比べて口腔ケアが圧倒的にしやすいメリットがありますが、装着前に歯磨きをしておかないと汚れをマウスピースで歯に密封してしまうので虫歯になる恐れがあります。
自己管理ができないと歯が動かない
計画通りに歯を動かすにはマウスピースの装着時間や交換スケジュールを守るのが何より重要で、自己管理ができないと歯が動かないので注意しましょう。
適応症例に限りがある
大きくずれたり捻れたりしている歯を動かす、縦方向に歯を動かすのには向いていないため、適応症例に限りがあります。
歯が動かなくて最終的にワイヤーを着けると言われてトラブルになることがあるので、計画段階でマウスピースだけで治せるのかよく確認しましょう。
セラミック矯正とは?
例えば当院でセラミック矯正をした患者様の症例です。
歯を削りセラミックなどの被せ物をして歯並びを綺麗に整える方法で、ワイヤーなどの矯正装置を着けないので目立たず、歯を動かさないため痛みと後戻りがありません。
歯の大きさや形、色が選べる
ワイヤー矯正やマウスピース矯正は歯の形や色を変えられませんが、セラミック矯正なら歯の大きさや形、色を選べるので理想の口元を実現しやすく、最短で審美性の高い歯並びに改善できます。
軽度な不正咬合にも対応
歯並びや前歯の傾き、顎の大きさと位置のずれが少ない場合はセラミック矯正で対応できることがあります。
歯の神経を抜くセラミック矯正には注意
歯の神経を抜くと歯が脆くなりやすく、歯の寿命が短くなったり歯茎が黒ずんだりします。
歯の神経は物を噛んだときの感覚、食べ物・飲み物の温度を伝えたり、歯に必要な栄養を届けたりする役割があり、丈夫な歯を保つためにとても重要です。
セラミック矯正を始めるなら歯の神経を抜くのか抜かないのかを事前に確認し、歯の神経を抜かない方法を選ぶのが望ましいです。
期間と費用
ワイヤー矯正
通院2年と保定2年の合計4年掛かり、費用は全体矯正で70〜110万円、通院ごとに調整料が追加で掛かる歯科医院もあります。
マウスピース矯正
期間はメーカーにより異なりますが、軽い症例で前歯だけに特化したものは3ヶ月ほどで、費用は30〜110万円です。
セラミック矯正
歯を削ってから仮歯を入れるまで最短1日です。
費用は1歯7〜20万円で素材によって異なりますが、本数によっては全体矯正や部分矯正と比べてコストが抑えられる場合があります。
動画でわかる!矯正方法の種類別メリット・デメリット
審美歯科医が、矯正方法の種類別にメリット・デメリットを解説しています。
それぞれの特徴を理解して、納得した矯正方法を選びましょう。詳しくは動画内で解説していますので、ぜひご覧ください。
セラミック矯正の症例
この症例は出っ歯だったのと、歯が斜めに生えていましたのでこの2点をセラミック矯正で改善しました。
歯のサイズを見て頂くと歯が小さく丸めになっているのも分かりますでしょうか? 今回は男性の方でしたので、自然な歯の色にしたいということでナチュラルなトーンの歯で治療しました。
九段下スターデンタルクリニック院長経歴
奈良教育大学附属中学校卒業
清風南海高校卒業
2000年長崎大学歯学部卒業
ア歯科パークハイム診療所勤務
2006年九段下スターデンタルクリニック開業
医療法人社団スタデン理事長就任
ご挨拶
また当医院ではスタッフの接遇にも力を入れております。
歯医者に通うのは怖いことですから、その気持ちを少しでも和らげることができるように「例え洗練されていなくとも、心のこもったおもてなしをするように」と全スタッフに言い聞かせております。
是非1度スター歯科にお越しください。
その出会いをきっかけに、生涯のかかりつけ医として選んでいただけるようにスタッフ一同全力を尽くさせていただきます。
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