HOME > テトラサイクリン歯の治療
テトラサイクリン歯とは、歯が黒や茶色に変色してしまう症状のことを指します。
原因は、妊娠中や乳幼児期に「テトラサイクリン系抗生物質」を摂取したことにより、歯の芽(歯胚)に作用してしまうことです。
昭和40年代に広く使用されていた時期があり、副作用の認知が遅れたため、現在50代・60代の方を中心に多く見られます。
この変色は歯の表面ではなく内側(象牙質)に沈着しているため、通常のクリーニングやホワイトニングでは改善が難しいという特徴があります。
テトラサイクリン歯の改善には大きく4つの方法があります。
それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。
歯科医院で行う専門的な清掃です。
歯の表面に付着した汚れや着色は落とせますが、歯自体の変色(象牙質の黒ずみ)は改善できないため、テトラサイクリン歯の治療法としては不適切です。
薬剤を歯の表面に塗布して化学反応で白くする方法です。
しかし、テトラサイクリン歯の変色は象牙質にあるため、効果はほとんど期待できません。
特に中高年では効果が出にくく、知覚過敏が強く出るリスクもあります。
歯の表面に、セラミック製の薄いシェル(付け爪のようなもの)を貼り付ける治療です。
歯を削りたくない方には魅力的だが、リスクも多い治療です。
横顔のバランスや性格的に細かい違和感を気にしない方には適していますがテトラサイクリン歯にはほぼ不向きといえます。
歯の表面を最小限に削り、その上にセラミックを被せる方法です。
テトラサイクリン歯の治療法として最も優れており、長期的にも安定する方法です。